新着情報にも載せていますが、現在、マスクが品薄となっています。もうすぐ花粉症シーズンということで、たまたま多めに在庫を置いていましたが、例の新型コロナウイルスの報道の影響か、あっというまになくなってしまいました。発注はかけていますが、入荷の見通しは立っていません。メーカーさんも増産しているということなので、そのうちに供給はあると思いますが…。新型コロナウイルスや花粉症対策として、マスクとその他の方法で分かっていることを書いてみます。
①マスク
現状、新型コロナウイルス対策として、マスクに効果があるかは分かっていません。ただ、感染者のくしゃみや鼻水の飛沫で感染が広がるようなので、感染を広げないために、感染者がマスクをするというのは効果があると考えられます。(ちなみに風邪やインフルエンザも同じです。)マスクをつけたら安心、ということではないのでご注意ください。また、マスクがないからといって過度に不安になる必要はありません。咳をするときのエチケット(①マスクがあればマスクをする。②ティッシュ・ハンカチなどで口や鼻を覆う。③上着の内側や袖(そで)で覆う。)を守ることを心がけましょう。
花粉症対策としてはマスクは効果的です。ただ、花粉症シーズンはまだ少し先で、その頃にはマスクの供給も安定している可能性もあります。また、今年の花粉の飛散は昨年よりも少なくなるという予測があります。(tenki.jp、KYOWA KIRIN 花粉症ナビ、大正製薬 ALLER-LABなど)ピークを迎えてもマスクが市場に無い場合でも、顔に吹きかけて花粉症を寄せ付けない効果のあるスプレーなどが市販されているので、ある程度代替は効きます。
②鼻うがい
新型コロナウイルスに効果があるかは分かっていません。花粉症対策としては効果的です。私も実践しています。当薬局ではサイナスリンスを取り扱っています。0.9%の食塩水(100mLの水に0.9gの食塩)なので、自宅の食塩で作ることも可能です。
③ワセリン
鼻の穴の内側にワセリンを塗る方法があります。ワセリンは保湿剤としてよく使われるお薬です。塗る場所は鼻の入り口から無理なく指が入る範囲に、薄く塗る程度でいいでしょう。新型コロナウイルスに効果があるかは分かっていません。花粉症対策としては効果があるので試してみるのもいいでしょう。私もたまに実践しています。
④消毒用エタノール
現状、新型コロナウイルス対策としては一番効果があるとされています。液体タイプやジェルタイプがありますが、これらも市場では品薄のようです。ただ、マスクとは異なり、自分で使用のタイミングを判断する必要があります。実際、こまめに手指を消毒したり、触ったものすべてを消毒するのはなかなか難しいでしょう。花粉症対策としては花粉を払ったり拭き取ったりするのは効果があると思いますが、特に消毒用エタノールを使う必要はないでしょう。
④うがい、手洗い
新型コロナウイルス対策としては一番現実的な方法ではないかと思います。人混みから帰ったあとなどは特にしっかりしておきましょう。手を洗ったあとはきちんと乾かすことも大切です。うがいは基本的には水で問題ありません。市販のうがい薬よりも、水でうがいをした方が風邪などをひきにくいという報告もあります。ただし、細菌感染が疑われる場合や炎症が起こっている場合は、状態に応じた効果のあるうがい薬を使うのがいいでしょう。手や口についた花粉を洗い流す効果もあるので、花粉症にも効果的です。
⑤不必要な外出を避ける
新型コロナウイルスは人から人への感染が確認されているので、できるだけ人混みはさけましょう。花粉症もシーズン中は外出を避けると飛散している花粉との接触が少なくなるので、症状が悪化しにくくなります。
⑥健康な体づくり(十分な睡眠と栄養)
十分な睡眠と栄養をとることで免疫力を高め、丈夫な体を作りましょう。感染リスクも減らせますし、感染しても重篤化しにくくなります。花粉症も、体調が悪い時は症状が重く出やすいです。
こうしてみると、一般的な風邪やインフルエンザ対策と大きな違いはありませんね。いくら予防をしても完全に防げるものではありませんが、正しい知識をもって対応することで、感染のリスクを低下させることは可能だと思います。過度に恐れず、適切な対応を心がけましょう。