12/6(金)に、第42回中部腎と薬剤研究会が開催されます。今回は、がんと腎臓をテーマにした講演です。
がんの治療に使われる抗がん剤は、患者さんの体表面積や体重に合わせた微妙な量の調節が必要なお薬が多く、その中でも腎排泄型(腎臓から尿として体の外に排泄されるタイプ)のお薬は腎機能の低下がある場合はそれも考慮して減量する必要があったり、使用できない場合があります。また抗がん剤の中には急性腎不全なのど腎障害を起こしやすいものもあり、検査値をフォローしていくなど注意が必要です。
と、このあたりが、がんと腎臓と言われて最初に思いつくことなのですが、今回特別講演の柳田素子先生のタイトルの「OncoNephrology」という、あまり見慣れない単語が気になったので調べてみました。
勘のいい方はピンとくるかもしれませんが、「OncoNephrology」(オンコネフロロジー)は、がん領域(オンコロジー)と腎臓領域(ネフロロジー)を合わせた造語のようです。腎障害をもつ患者さんのがん治療、抗がん剤治療にともなう腎障害、腎疾患に関連したがんなど、腎臓とがんの関連を取り扱う新しい学問領域です。
がんを抱えた患者さんの治療中に起こる腎障害の診療や、腎障害を抱えた患者さんのがん治療を円滑におこなうサポートをするために、京都大学がんセンターでは、腎臓内科と腫瘍内科、薬剤部が連携し、「オンコネフロロジーユニット」というものが設立されたそうです。いわゆる「チーム医療」というやつですね。いいですね。
最近は、病院の薬剤部と地域の薬局の「薬薬連携」であったり、地域の医療機関や介護施設や行政なども交えて連携する「地域包括ケアシステム」など、「連携」が注目されています。きっと為になる面白い講演が聞けると思います。ご興味のある方はぜひ参加していただけたらと思います。
認定薬剤師の単位の取得は事前登録された方のみ、となっているので、参加を検討されている薬剤師の方はご注意願います。事前登録は、こちらからできますのでご確認ください。